ところが、初代様のこんな有頂天を神様はお許しにならなかったのでしょう。1920年(大正9年)の3月、物価が大暴落して、初代様は大損害を被ってしまいました。1923年(大正12年)の2月に妻を迎えましたが、その時には店も傾き、とても苦しい時でした。
悪いときには悪いことが重なるもので、その年(1923年)の9月に、関東大震災が起こり、初代様の財産や商品は焼き尽くされてしまい、着の身着のままになりました。
初代様の貧乏生活はつづきました。1932年(昭和7年)には、住んでいた家も売り、借家住まいになりました。ますます貧乏はひどくなり、ついには家賃や八百屋の支払いまで滞ってしまいました。
それでも初代様は強情で、弱音は吐きませんでした。しかし、ある夜、
「お前はなぜ自分を悟らんか、いつまで宙に浮いているのか。徹底的に身を落とせ!」
という声が聞こえました。
それを聞いた初代様はいろいろと考えた末、「身を落とせ」という言葉にしたがい、それまで来ていた洋服を脱ぎ捨てて、ジャンバー姿で雑穀のブローカーとして、街中を自転車で走り回りました。
しかし、良いことはなかなかめぐってこないで、きょう食べるお米もないこともありました。この貧乏生活は実に11年間も続いたのです。
悪いときには悪いことが重なるもので、その年(1923年)の9月に、関東大震災が起こり、初代様の財産や商品は焼き尽くされてしまい、着の身着のままになりました。
初代様の貧乏生活はつづきました。1932年(昭和7年)には、住んでいた家も売り、借家住まいになりました。ますます貧乏はひどくなり、ついには家賃や八百屋の支払いまで滞ってしまいました。
それでも初代様は強情で、弱音は吐きませんでした。しかし、ある夜、
「お前はなぜ自分を悟らんか、いつまで宙に浮いているのか。徹底的に身を落とせ!」
という声が聞こえました。
それを聞いた初代様はいろいろと考えた末、「身を落とせ」という言葉にしたがい、それまで来ていた洋服を脱ぎ捨てて、ジャンバー姿で雑穀のブローカーとして、街中を自転車で走り回りました。
しかし、良いことはなかなかめぐってこないで、きょう食べるお米もないこともありました。この貧乏生活は実に11年間も続いたのです。
- 17歳から得意先回り
- 軍隊の空気に合わず、わずか7ヶ月で兵役免除
- 「成金党」の旗頭
- 大震災で元も子もなくなる
- 苦しさのあまり自殺を神様にうったえる