松村の様子がおかしくなって、半年ほどたったある日、菊地が初代様に言いました。
「島田さん!神様が戦争が始まるから、避難先へ家を建てろとのお告げだから、あなたが家さえ建てれば、松村君の病気は治るかもしれない。助けると思って建ててもらいたい。よしんば戦争などなくとも、あなたの実家へくれてやったって、いいではありませんか」
初代様は、家を建てるためのお金を仕事にまわせば、どれほど有利か知れないと思いながらも、人の病気など知らないとは言えず、1936年(昭和11年)の秋に、故郷の大越に家を新築しました。ふしぎなことに、大工と契約をすると同時に、松村の病気はケロリと治ってしまったのです。
翌年の1937年(昭和12年)7月には、日中戦争が始まり、戦争は拡大し長期化して行きました。そして、戦争はますます激しくなり、太平洋戦争へと移って行きました。初代様は、神様からのお告げが頭にありましたので、東京でいの一番に、所帯道具をトラックに積み込み、「疎開」という言葉がないころ、郷里に建てた避難先の家へ運ばせました。
近所の寄り合いの時に、初代様は、
「敵の飛行機が飛んで来て焼かれるおそれがあるから、所帯道具など、どこかへ用意しておいた方が良い」
と言いましたが、皆が口を揃えて、
「島田さん。冗談言っちゃいけないよ。天皇陛下のお膝元へ、敵の飛行機など寄せつけるものか」
と言いました。ところが、1945年(昭和20年)3月、東京大空襲で東京は焼け野原となり、初代様一家は全員、神様からのお告げによって故郷に建てた家に移りました。そこでは、東京から10人くらい訪ねて来て、1週間くらい滞在していても、びくともしませんので、多くの人々から、「島田家は別世界だ。島田さんだけは戦災者とは言わせない」と言われました。
初代様は、神様の先の先を見越したご守護に感謝せずにはいられませんでした。
「島田さん!神様が戦争が始まるから、避難先へ家を建てろとのお告げだから、あなたが家さえ建てれば、松村君の病気は治るかもしれない。助けると思って建ててもらいたい。よしんば戦争などなくとも、あなたの実家へくれてやったって、いいではありませんか」
初代様は、家を建てるためのお金を仕事にまわせば、どれほど有利か知れないと思いながらも、人の病気など知らないとは言えず、1936年(昭和11年)の秋に、故郷の大越に家を新築しました。ふしぎなことに、大工と契約をすると同時に、松村の病気はケロリと治ってしまったのです。
翌年の1937年(昭和12年)7月には、日中戦争が始まり、戦争は拡大し長期化して行きました。そして、戦争はますます激しくなり、太平洋戦争へと移って行きました。初代様は、神様からのお告げが頭にありましたので、東京でいの一番に、所帯道具をトラックに積み込み、「疎開」という言葉がないころ、郷里に建てた避難先の家へ運ばせました。
近所の寄り合いの時に、初代様は、
「敵の飛行機が飛んで来て焼かれるおそれがあるから、所帯道具など、どこかへ用意しておいた方が良い」
と言いましたが、皆が口を揃えて、
「島田さん。冗談言っちゃいけないよ。天皇陛下のお膝元へ、敵の飛行機など寄せつけるものか」
と言いました。ところが、1945年(昭和20年)3月、東京大空襲で東京は焼け野原となり、初代様一家は全員、神様からのお告げによって故郷に建てた家に移りました。そこでは、東京から10人くらい訪ねて来て、1週間くらい滞在していても、びくともしませんので、多くの人々から、「島田家は別世界だ。島田さんだけは戦災者とは言わせない」と言われました。
初代様は、神様の先の先を見越したご守護に感謝せずにはいられませんでした。