話のあと、大男は初代様に厚み5ミリほどの小判形のものを手渡しながら言いました。
「これはなあー、価値でいうなら純金と同じ値段だ。それは困った人にやる場合の相場で、大富豪などが、いざ命がないという時に、身代を半分やるから、命を助けてくれと言ったらこれをやれ。助かるぞ」
初代様は、山小屋で一夜あかして下山し、家に帰ると二階の御神前で信仰なかまに山ごもりの話をしました。すると、菊地卯之助が聞きました。
「島田さん! その人はどこの方です」
「いや。聞きそこないました」
「島田さんが聞きそこなうなんて、へんですよ。その方は神様で、島田さんにそうした質問をさせないような心にしてしまったんですよ」
と菊地は話しました。
その当時、初代様は、体があまり丈夫ではなかったので、山男からもらったみやげを少し飲みましたところ、急に健康になりました。
「これはなあー、価値でいうなら純金と同じ値段だ。それは困った人にやる場合の相場で、大富豪などが、いざ命がないという時に、身代を半分やるから、命を助けてくれと言ったらこれをやれ。助かるぞ」
初代様は、山小屋で一夜あかして下山し、家に帰ると二階の御神前で信仰なかまに山ごもりの話をしました。すると、菊地卯之助が聞きました。
「島田さん! その人はどこの方です」
「いや。聞きそこないました」
「島田さんが聞きそこなうなんて、へんですよ。その方は神様で、島田さんにそうした質問をさせないような心にしてしまったんですよ」
と菊地は話しました。
その当時、初代様は、体があまり丈夫ではなかったので、山男からもらったみやげを少し飲みましたところ、急に健康になりました。